睡眠時無呼吸症候群

頻度の多い閉塞性無呼吸は、肥満の方、舌や扁桃が大きい方、あごが小さい方、日常的な飲酒習慣のある方などにみられます。

症状としては日中の眠気や疲労感、起床時の頭痛、集中力の低下などがあります。

当院では睡眠時無呼吸を疑う場合は、まず簡易検査を行います。ご自宅で行うことができるもので、センサーにより睡眠1時間あたりの無呼吸と低呼吸の総数(AHI)を調べることができます。簡易検査でAHIが40を超えた場合は、速やかに治療の適応となります。

睡眠時無呼吸症候群ってなに?

睡眠時無呼吸症候群には、通常いびきを伴い気道が閉塞する閉塞性無呼吸と、脳にある呼吸中枢が働かなくなる中枢性無呼吸(脳卒中や心不全の方にみられることが多い)があります。

頻度の多い閉塞性無呼吸は、肥満の方、舌や扁桃が大きい方、あごが小さい方、日常的な飲酒習慣のある方などにみられます。

症状としては日中の眠気や疲労感、起床時の頭痛、集中力の低下などがあります。睡眠中の窒息感で目が覚めたり、寝ている時のいびきや無呼吸を指摘されて発覚することもあります。


検査をしたいけど、どうしたらいいの?

睡眠中に10秒以上呼吸が停止することを睡眠時無呼吸といい、睡眠時間1時間あたりの無呼吸と低呼吸の総数を無呼吸低呼吸指数(AHI:apnea hypopnea index)といいます。この指数が5~15は軽症、15~30は中等症、30以上は重症とされています。

当院では睡眠時無呼吸を疑う場合は、まず簡易検査を行います。ご自宅で行うことができるもので、センサーにより睡眠1時間あたりの無呼吸と低呼吸の総数(AHI)を調べることができます。まずはお気軽にご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群と言われたら?

睡眠時の無呼吸は長く続くことで、心臓や血管に負担がかかり、高血圧や心臓病など様々な合併症を引き起こす原因となるため注意が必要です。簡易検査でAHIが40を超えた場合は、速やかに治療の適応となります。寝る際に無呼吸を防ぐため、鼻から装着したマスクに空気を送り続ける機器が保険診療下に貸し出されます(機器の保守管理やマスク/エアチューブなどの供給は医療機器供給会社に対応をお願いしています)。

中等症の場合は、より精度の高い詳しい検査をした上で治療の必要性を検討します。他施設への紹介となりますが、1泊入院での精密検査が一般的です。

軽症の場合でも生活習慣の是正で症状の軽減効果が期待できます。また普段から横向きで眠るようにしたり、歯科でマウスピースを作ることでいびき対策ができます。肥満がある方はまずは減量を、飲酒習慣がある方はアルコールによる筋肉の弛緩作用により気道閉塞が助長される可能性があるためお酒は控えましょうまた睡眠導入剤によっても筋肉の弛緩作用がみられることがあり、使用には注意が必要です。

参照:睡眠時無呼吸症候群の診療ガイドライン2020