不整脈

運動した時など、本来脈が速く打つべき時に脈が遅いままだったり、逆に休んでいる時など、必要がない時に脈が速いままだったりする場合は、何かしらの不整脈が隠れている可能性があります。

胸がどきどきするといった症状は典型的ですが、ほかにも脈が速すぎたり遅すぎたりすると、心臓のポンプ機能が低下して、脳に血液を十分に届けることができなくなってしまいます。その結果、ふらつきや酷ければ失神の原因となることがあります。また腎臓へ血液の供給が滞れば腎不全をきたし、尿を作ることができなくなりますし、肺から送られてきた血液を全身に送れなくなれば肺に血液が溜まっしまい、息が苦しくなります

まずは診断をつけることが重要です。生理的なもの、放っておいてよい不整脈なのか、治療が必要な不整脈なのかを判断することが第一歩です。注意点として、心電図は実際に検査をしている間の心臓の電気波形を記録するものなので、健康診断などで症状が落ち着いている間にとられた心電図は、正常の心電図と判断されることがあります(症状がある間に心電図をとらないと正確な診断は困難です)。症状が発作のように起こったり治まったりする場合は、ホルター心電図(24時間装着する心電図)などの追加検査をすることで不整脈の診断がつくこともあります。

不整脈ってなに?

心臓は心筋という心臓特有の筋肉が一丸となって収縮することで、全身に血液を循環させポンプのような働きをしています。心筋がバラバラに動いてしまうと、心臓は十分に収縮することができなくなり、ポンプとしての役割を果たせなくなります。心筋が一丸となって仕事をするために、心臓は弱い電気刺激を使って、心筋を統率し制御しています。

不整脈とは、脈が速く打ったり、遅く打ったり、不規則にバラバラに打ったりする状態を指し、この電気刺激が伝わる経路に何かしらの不具合が生じることで起こります。

そもそも脈拍数は交感神経(緊張や日中の活動性などと関連)と、副交感神経(リラックス状態や夜間の休息などと関連)によって調節され、ある程度日内変動があります。例えば運動している時や緊張、興奮状態となった時、怪我や病気になって時、脱水になった時など、一般的に脈は速くなります。これは誰にでも起こりうる生理的な頻脈といえます。

逆にリラックスしている時や眠っている時など、一般的に脈は遅くなりますが、これも生理的な、病的意義のない徐脈といえます。

運動した時など、本来脈が速く打つべき時に脈が遅いままだったり、逆に休んでいる時など、必要がない時に脈が速いままだったりする場合は、何かしらの不整脈が隠れている可能性があります。また脈が不規則に打つこともあります。この場合も生理的な範疇のものもあれば、詳しい検査やお薬での治療が必要な場合もあります。いずれの場合も診断の基本は心電図での検査となります。


どんな症状があるの?

胸がどきどきする、動悸がするといった症状は典型的ですが、ほかにも不整脈で起こる症状は様々です。

脈が速すぎたり遅すぎたりすると、心臓のポンプ機能が低下して、脳に血液を十分届けることができなくなってしまいます。そうなると、ふらつきや酷ければ失神を起こします。腎臓へ血液の供給が滞れば腎不全をきたし、尿を作ることができなくなりますし、肺から送られてきた血液を全身に送れなくなれば肺に血液がうっ滞し、息が苦しくなります

また心房細動や心房粗動という不整脈では、心臓の中で血液がよどみ、血栓ができてしまうことがあります。この血栓が脳に飛んでしまうと脳の血管を詰まらせてしまい、広範な脳梗塞をきたしてしまうことがあります。心臓は全身に関わる臓器であるため、不整脈が原因で命に関わる事態に陥ることもあります。


不整脈があると言われたら?

まずは診断をつけることが重要です。生理的なものなのか、放っておいてよい不整脈なのか、治療が必要な不整脈なのかを判断することが第一歩です。

注意点として、心電図は実際に検査をしている間の心臓の電気波形を記録するものなので、健康診断などで症状が落ち着いている際にとられた心電図は、正常の心電図と判断されることがあります(症状がある間に心電図をとらないと正確な診断は困難です)。症状が発作のように起こったり治まったりする場合は、ホルター心電図(24時間装着する心電図)などの追加検査をすることで不整脈の診断がつくこともあります。

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