心臓

   症例集:心臓      ここでは心臓エコー検査を通じて心臓病をお見せします。
 
症例1 僧帽弁・三尖弁閉鎖不全症

 これは比較的よくみられる、弁膜疾患です。左右の心室側から、心房側に向けての逆流が2つの画面で捉えられています。右の説明図のMR,TRと矢印で示している部分から青いジェットのような血流がみえています。弁は心臓に4つありますが、2つの弁の逆流です。程度によりますが、心不全になるので要治療です。経過観察、薬物療法、手術療法などを選択します。



症例2 心筋梗塞・心室中隔破裂

   これは心筋梗塞を起こした患者さんに、急に強い心雑音がみられたため、行った検査で判ったのですが、心室中隔の一部が破裂して(右の説明図の矢印に欠損部位がある)左室側から強い圧力で右室側へ血流の流れが生じ、青い流れが生じています。一見、同じように見える血流ですが、上の症例とは部位が異なることがお分かりですか? -この方は、数日後、残念ながらお亡くなりになりました。
 


症例3 僧帽弁狭窄症・左房内血栓

   症例1で出てきた弁の逆流以外にも、弁が硬くなって血流が流れにくくなり、心臓に負担がかかる弁狭窄症というものもあります。ここでは僧帽弁の狭窄症のため、左房に血栓ができた症例です。右の説明図のように、まず、僧帽弁が石灰化などをおこし、血液の流れが停滞し、左房に強い圧力がかかって拡張、心房細動という不整脈も誘発、それらが左房内に血栓を作ります。ここでは丸い血栓が左房内をくるくる回転しながら浮遊しています。- 手術に備えている間に、この方は亡くなられました。
 


症例4 肥大型心筋症・左室流出路狭窄

   この症例は、胸の写真では心臓は大きくありませんが、安静時の心電図で強い虚血性変化があり、心エコーにて強く肥厚した両心室の中隔があり、左室から大動脈への血液の流出路を狭めています。こうした現象は、左室からの血流の流れを突然遮断し、突然死を惹き起こすことがあります。実はこの方も、突然死をされました。かなり古い症例で画像が悪いですがご容赦ください。
 


症例5 心房中隔欠損症・アイゼンメンジャー症候群

   この方は、生まれつき、心臓に心房中隔欠損という障害をもっていた方です。それでも若い頃は割に平気で体が弱いながらも仕事もされていたようです。診断されないままだったのですが、しかし、次第にアイゼンメンジャー化という、肺高血圧による呼吸障害など、重症の心不全症状にて数年間の入院ののちに、60才代にて、亡くなられました。正常の心臓に比し、左房と右房の間の欠損部位が大きいのと両心房が著明に肥大して両心室より大きくなって、心臓の形が本来の形でなくなって肥大と共に変形してきています。
 


症例6 拡張型心筋症

   胸の写真で心臓が肥大していたため、心エコーを行った結果、心臓の壁を構成している心筋が弱くなり、左室が大きく伸びてしまって、十分に血液が全身に送れなくなる拡張型心筋症という、心不全に至る病気が疑われる症例です。心臓の壁の運動も悪く、虚血性心疾患も疑われたのですが、心臓カテーテル検査では異常ありませんでした。進行しないよう注意が必要です。
 

以上です。重症例もありましたが、やはり早期に病気は見つけましょう。病気は何につけても、早期発見・早期治療です。


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